「休日リハビリテーション提供体制加算」(1日につき60点)は、令和8年度診療報酬改定で大きく扱いが変わりました。回復期リハビリテーション病棟入院料1〜4では加算として算定できなくなり、代わりに「土曜日・休日を含む全ての日にリハビリテーションを提供できる体制」が入院料本体の施設基準に要件化されました。加算として算定できるのは入院料5と回復期リハビリテーション入院医療管理料のみです。本記事では、この変更の全体像、休日提供体制の具体的要件(土日祝も平均3単位以上)、令和8年9月30日までの経過措置、現場の実務対応を解説します。

⏰ 経過措置の期限が迫っています:令和8年3月31日時点で入院料2・4を届け出ている病棟は、休日リハ提供体制の要件を令和8年9月30日まで満たしているものとみなされます。10月1日以降は土日祝を含む提供体制(休日も平均3単位以上)が必須です。体制が未整備の病棟は今から準備が必要です。

📋 関連ガイド:回復期リハ病棟の加算全体は「回復期リハビリテーション 加算ガイド」、入院料1の上乗せは「回復期リハビリテーション強化体制加算」、急性期側の休日リハ加算(疾患別リハの注)は「早期リハビリテーション加算2026」をご覧ください。

この記事のポイント

  • 休日リハビリテーション提供体制加算(60点/日)は、令和8年度改定で算定対象が入院料5・回復期リハビリテーション入院医療管理料に限定
  • 入院料1〜4は「全日リハ提供体制」が施設基準に要件化(加算は算定不可=評価が本体に包括)
  • 要件は「土曜日・休日の1日当たり提供単位数も平均3単位以上」(曜日による著しい差がない体制)
  • 入院料2・4の経過措置は令和8年9月30日まで

1. 令和8年度改定で何が変わったか(新旧対照)

区分改定前(令和6年度)改定後(令和8年度・6月1日施行)
入院料1・2休日リハ提供体制は要件(加算算定不可)同左(要件・継続)
入院料3・4加算(60点/日)を算定可加算廃止→休日リハ提供体制が要件化(土日祝も平均3単位以上)
入院料5加算(60点/日)を算定可加算(60点/日)を算定可(継続)
回復期リハビリテーション入院医療管理料—(令和8年度新設)加算(60点/日)を算定可

背景には「回復期リハ病棟では曜日にかかわらず切れ目なくリハビリを提供すべき」という評価の考え方があります。休日にリハが止まると在院日数の延長やADL改善の停滞につながるため、上位の入院料では「加算で評価」から「当然の要件」へ引き上げられました。

2. 加算の概要(入院料5・入院医療管理料で算定する場合)

項目内容
点数1日につき60点(据え置き)
算定対象回復期リハビリテーション病棟入院料5・回復期リハビリテーション入院医療管理料を算定している患者
体制休日(土曜・日曜・祝日等)にもリハビリテーションを提供できる体制を整備し、届出
届出施設基準の届出が必要(様式は管轄の地方厚生局の様式一覧で確認。施設基準 届出ナビ参照)

3. 入院料1〜4の「休日リハ提供体制」要件の中身

入院料1〜4では、次の体制が施設基準として求められます(改定資料の表現に基づく)。

  • 土曜日・休日を含め全ての日においてリハビリテーションを提供できる体制を備えていること
  • 曜日により著しい提供単位数の差がない体制として、土曜日・休日の1日当たりリハビリテーション提供単位数も平均3単位以上であること

実務上のポイント:「体制がある」だけでなく、休日の提供実績(単位数)が問われます。土日祝の提供単位数を月次で集計し、平均3単位以上を維持できているかのモニタリングが必要です。リハスタッフの休日シフト(PT・OT・STの休日配置)と、休日の対象患者選定ルールをセットで整備してください。※職種配置の細目は保医発通知・管轄厚生局でご確認ください。

4. 経過措置(入院料2・4は令和8年9月30日まで)

対象経過措置期限後
令和8年3月31日時点で入院料2・4を届出している病棟休日リハ提供体制の要件を令和8年9月30日まで満たすものとみなす10月1日以降は要件を満たせない場合、当該入院料を維持できない(下位区分への変更等の検討が必要)

9月末までに、①休日シフトの組成(リハ職の週休設計の見直し・振替休日運用)②休日の提供単位数の試算③必要に応じた採用・応援体制、を進めてください。経過措置全般の管理は「経過措置タイムライン2026」もご活用ください。

5. 「休日リハビリテーション加算」(疾患別リハの注)との違い

名前が似た別の加算に注意:本記事の「休日リハビリテーション提供体制加算」(回復期リハ病棟入院料の加算・60点/日)と、急性期の疾患別リハビリテーション料に付随する「休日リハビリテーション加算」(1単位につき25点・早期リハ加算等と同日併算定可)は別の加算です。後者は「早期リハビリテーション加算2026」「急性期リハビリテーション加算」で解説しています。

6. 実務対応チェックリスト

  • ☐ 自院の入院料区分と、加算算定可否(5・入院医療管理料のみ)を確認した
  • ☐ 入院料1〜4の場合:土日祝の提供単位数を集計し、平均3単位以上を確認した
  • ☐ 入院料2・4の場合:経過措置期限(令和8年9月30日)までの体制整備計画を作成した
  • ☐ リハ職の休日シフト・振替運用・休日の対象患者選定ルールを整備した
  • ☐ 入院料5・入院医療管理料の場合:加算の届出状況を確認した
  • ☐ 定例報告(8月)で休日提供体制の適合性もあわせて点検した(「施設基準の定例報告2026」参照)

7. よくある質問(FAQ)

Q1. 休日リハビリテーション提供体制加算は令和8年度改定で廃止されましたか?
入院料1〜4では算定できなくなりました(休日リハ提供体制が施設基準に要件化=評価が本体に包括)。加算(60点/日)として算定できるのは、入院料5と回復期リハビリテーション入院医療管理料のみです。

Q2. 入院料3・4の「休日も平均3単位以上」はいつから必須ですか?
令和8年6月1日施行の要件です。ただし令和8年3月31日時点で入院料2・4を届け出ている病棟は、令和8年9月30日までの経過措置があります。10月1日以降は要件充足が必要です。

Q3. 急性期の「休日リハビリテーション加算(25点)」とは何が違いますか?
別の加算です。本加算は回復期リハ病棟入院料の1日単位の加算(60点/日)、急性期の休日リハビリテーション加算は疾患別リハビリテーション料の1単位ごとの加算(25点)で、早期リハ加算・初期加算・急性期リハ加算と同日併算定できます。なお、併算定する早期リハ加算・初期加算等の起算日・算定期間の考え方は「リハビリ起算日 完全ガイド」で整理しています。

Q4. 届出様式はどれを使いますか?
回復期リハビリテーション病棟入院料関係の届出様式(管轄の地方厚生局が公表する令和8年度の様式一覧)で確認してください。入院料本体の届出とあわせて確認・提出します。届出先・期限の基本ルールは「施設基準 届出ナビ」を参照してください。

参考・一次情報

  • 令和8年度診療報酬改定 個別改定項目「回復期リハビリテーション病棟入院料等の評価体系及び要件の見直し」(Ⅱ-1-1-⑩)
  • 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)A308 回復期リハビリテーション病棟入院料
  • 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(保医発0305第7号)

※ 本記事は令和8年度改定の整理に基づく解説です。休日配置の職種要件・届出様式番号等の細目は、最新の告示・通知・管轄の地方厚生局でご確認ください。