この記事では、介護老人保健施設・通所リハビリテーション・訪問リハビリテーションを対象に、リハビリテーションマネジメント加算(計画書情報加算)の算定要件・単位数・LIFE提出・医師の関与を横断的に整理します。

ご自身の施設・事業所に該当するサービスのアコーディオンを開いてご確認ください。

リハマネ加算とは(共通の考え方)

リハビリテーションマネジメント加算(リハマネ加算)は、PDCAサイクルに基づくリハビリテーションマネジメントを適切に実施することを評価する加算です。

具体的には、以下の流れで継続的に取り組むことが求められます。

  1. アセスメント(Plan) — 利用者の心身機能・活動・参加の状況を多職種で評価
  2. リハビリテーション計画書の作成(Do) — 目標・内容・頻度を計画書に明記
  3. 会議・情報共有(Check) — 医師を含む多職種でリハビリテーション会議を開催
  4. 計画の見直し(Act) — 少なくとも3か月に1回、評価・計画を更新

令和6年度改定では、LIFEへの情報提出頻度が「6か月に1回以上」から「3か月に1回以上」へ強化されました。また、医師の直接説明が独立した上乗せ加算(+270単位)として整理されるなど、各区分の役割が明確化されています。

ポイント:令和6年度改定で旧「リハマネ加算(A)/(B)」の体系が整理されました。旧(A)・(B)から新区分への対応については、後述の新旧対照表をご確認ください。

3サービス比較早見表

サービス 加算名 区分 単位数(月) LIFE提出
介護老人保健施設 リハマネ計画書情報加算 (Ⅰ) 53単位 必須
(Ⅱ) 33単位 必須
通所リハビリテーション リハマネ加算 (イ) 560単位(6か月以内)
240単位(6か月超)
不要
(ロ) 593単位(6か月以内)
273単位(6か月超)
必須
(ハ) 793単位(6か月以内)
473単位(6か月超)
必須(口腔・栄養含む)
医師説明加算(上乗せ) — +270単位 —
訪問リハビリテーション リハマネ加算 (イ) 180単位 不要
(ロ) 213単位 必須
医師説明加算(上乗せ) — +270単位 —

※ 6か月の起算点は「利用者が計画書に同意した日の属する月から」です。

令和6年度改定:新旧対照表(通所リハ・訪問リハ)

改定前(〜令和5年度) 改定後(令和6年度〜) 主な変更
リハマネ加算(A)イ リハマネ加算(イ) 名称整理。単位数変更なし
リハマネ加算(A)ロ リハマネ加算(ロ) 名称整理。単位数変更なし
リハマネ加算(B)イ リハマネ加算(イ)+医師説明加算270単位 医師の関与を別枠化
リハマネ加算(B)ロ リハマネ加算(ロ)+医師説明加算270単位 医師の関与を別枠化
(なし) リハマネ加算(ハ)※通所リハのみ 口腔・栄養の一体的取組を新設評価
改定前(〜令和5年度) 改定後(令和6年度〜) 主な変更
リハマネ計画書情報加算(33単位) リハマネ計画書情報加算(Ⅱ)(33単位) 名称整理。単位数変更なし
(なし) リハマネ計画書情報加算(Ⅰ)(53単位) 栄養・口腔加算との一体化を新設評価

※ 上段は通所リハ・訪問リハ、下段は介護老人保健施設の新旧対照です。

サービス別の算定要件

以下のアコーディオンから、該当するサービスを開いてご確認ください。

介護老人保健施設:リハマネ計画書情報加算(Ⅰ・Ⅱ)

加算の概要

老健でのリハビリテーション計画書の内容をLIFEに提出することを評価する加算です。(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時算定できません。どちらか一方を選択します。

区分 単位数 主な要件
(Ⅱ) 33単位/月 リハビリテーション計画書(別紙様式2-2-1・2-2-2)の内容をLIFEに提出
(Ⅰ) 53単位/月 (Ⅱ)の要件+栄養マネジメント強化加算および口腔衛生管理加算(Ⅱ)を同時算定+リハ・口腔・栄養の情報を職種間で一体的に共有

注意:加算(Ⅰ)を算定するには、栄養マネジメント強化加算と口腔衛生管理加算(Ⅱ)の両方を同時に算定していることが必須要件です。どちらか一方でも欠けると(Ⅰ)は算定できません。

LIFE提出の概要

リハビリテーション計画書(別紙様式2-2-1・2-2-2)の内容を、新規作成月・変更月・3か月ごと・終了月の翌月10日までにLIFEへ提出します。

加算(Ⅰ)では、リハ計画書に加えて口腔・栄養に係る情報も一体的に提出することが求められます。

多職種の関与

医師を含む多職種がリハビリテーション計画の作成・評価・情報共有に参加します。加算(Ⅰ)では、管理栄養士・歯科衛生士も計画への関与が求められます。

補足:介護医療院にも同様の評価体系がありますが、本記事では対象外としています。詳細は各施設の算定基準をご確認ください。

通所リハビリテーション:リハマネ加算(イ・ロ・ハ)+医師説明加算

加算の概要

通所リハでは(イ)・(ロ)・(ハ)の3区分があり、PDCAサイクルの実施状況とLIFE活用の有無によって区分が決まります。さらに、医師が直接利用者に説明した場合は医師説明加算(+270単位)を上乗せできます。

区分 単位数(6か月以内) 単位数(6か月超) LIFE提出 特記事項
(イ) 560単位 240単位 不要 基本的なリハマネプロセスを実施
(ロ) 593単位 273単位 必須 (イ)の要件+LIFE提出・活用
(ハ) 793単位 473単位 必須(口腔・栄養含む) (ロ)の要件+口腔・栄養の一体的取組
医師説明加算(上乗せ) +270単位(毎月) — 医師が会議等で利用者・家族に直接説明

共通要件(全区分)

  • リハビリテーション計画の作成と少なくとも3か月に1回の見直し
  • リハビリテーション会議の開催(6か月以内は1か月に1回以上、6か月超は3か月に1回以上)
  • 利用者または家族への計画内容の説明と書面による同意の取得
  • 会議参加者:医師・PT/OT/ST・看護職員・介護職員・介護支援専門員 等

加算(ハ)の追加要件

加算(ハ)は令和6年度改定で新設された区分です。リハ・口腔・栄養を一体的に実施・評価することを評価します。

  • 「口腔の健康状態」および「栄養アセスメント」に係る情報をLIFEへ提出
  • 管理栄養士・歯科衛生士等の多職種と共同したアセスメントおよび情報共有

重要:加算(ハ)を算定している間は、栄養改善加算および口腔機能向上加算は算定できません。これらの加算の内容は(ハ)に包括されるためです。算定区分を変更する際は請求漏れ・重複算定に注意してください。

医師説明加算(+270単位)の要件

リハビリテーション計画の作成に関与した医師が、利用者または家族に対してリハビリテーション会議等の場で計画内容を説明し、同意を得た場合に算定できます。

疑義解釈(Q&A Vol.1)によれば、3か月に1回の計画見直し・説明の機会に医師が説明を行えば、その後3か月間(毎月)医師説明加算を算定できます。

やむを得ない理由で医師が会議を欠席した場合は、会議以外の機会に説明・同意取得を行うことが認められています。説明は原則として対面が望ましいですが、遠方等のやむを得ない場合は電話等でも可能です。なお、同意については書面で直接取得することが必要です。

一体的実施計画書(別紙様式1-1)の活用

「リハビリテーション、栄養、口腔に係る実施計画書(別紙様式1-1)」を用いて計画書を作成した場合、以下の書類の作成を省略できます。

  • リハビリテーション計画書(別紙様式2-2-1・2-2-2)
  • 栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリング(別紙様式4-3-1)
  • 栄養ケア計画書(別紙様式4-3-2)
  • 口腔機能向上サービスに関する計画書(別紙様式6-4)

補足:当サイトでは、別紙様式7の4準拠のリハ栄養口腔連携計画書(Excel)を無料でダウンロードできます。加算(ハ)対応の計画書整備にお役立てください。

訪問リハビリテーション:リハマネ加算(イ・ロ)+医師説明加算

加算の概要

訪問リハでは(イ)・(ロ)の2区分があります。通所リハにある(ハ)区分は訪問リハには存在しません。医師説明加算(+270単位)は通所リハと同様に上乗せ算定が可能です。

区分 単位数(月) LIFE提出 特記事項
(イ) 180単位 不要 基本的なリハマネプロセスを実施
(ロ) 213単位 必須 (イ)の要件+LIFE提出・活用
医師説明加算(上乗せ) +270単位(毎月) — 医師が利用者・家族に直接説明

共通要件(全区分)

  • リハビリテーション計画の作成と少なくとも3か月に1回の見直し
  • リハビリテーション会議の開催(ICTを活用した遠隔開催も可)
  • 利用者または家族への計画内容の説明と書面による同意の取得

医師の関与と診療未実施減算

訪問リハでは、事業所医師が自ら利用者を診察してリハビリテーション指示を行うことが原則です。事業所医師が自ら診察しない場合は50単位の減算(診療未実施減算)が適用されます。

ただし、適切な研修を修了した事業所外の医師から情報提供を受けた場合は、この減算を回避できます。令和6年度改定時点では、研修要件について3年間の猶予措置が設けられています。

注意:訪問リハに加算(ハ)は存在しません。通所リハと混同しないよう注意してください。また、診療未実施減算を回避するための外部医師の要件(研修修了)は猶予期間終了後に変更される可能性があります。最新の通知を確認してください。

医師説明加算の要件

通所リハと同様に、リハビリテーション計画の作成に関与した医師が利用者・家族に対して計画内容を説明し同意を得た場合、毎月270単位を上乗せ算定できます。

共通の実務ポイント

医師の関与

すべてのサービスで、医師はリハビリテーションの実施にあたりPT・OT・STに対して指示を行うことが求められます。指示内容には、リハの目的に加えて以下のいずれか一つ以上が含まれる必要があります。

  • リハビリテーション開始前または実施中の留意事項
  • やむを得ずリハビリテーションを中止する際の基準
  • リハビリテーションにおける利用者に対する負荷等

指示内容は利用者の状態の変化に応じて適宜変更することが必要です。

多職種カンファレンス(リハビリテーション会議)

リハビリテーション会議は、医師・PT/OT/ST・看護職員・介護職員・介護支援専門員等の多職種が参加し、計画書の内容を共有・検討する場です。訪問リハではICTを活用した遠隔会議も認められています。

LIFE提出の実務

LIFEへの提出が必要な区分では、以下のタイミングで翌月10日までに提出します。

  • 新規にリハビリテーション計画を作成した月
  • リハビリテーション計画を変更した月
  • 上記以外に、少なくとも3か月に1回
  • サービスを終了した月

ポイント:LIFEのフィードバック情報を活用してケア計画の見直しや改善を行った場合は、その月のLIFE提出がない場合でも加算を算定できる特例があります(Q&A Vol.1)。フィードバック活用の記録を残しておくことが重要です。

注意:LIFE提出を失念した月がある場合、その月分の加算は算定できない可能性があります。提出スケジュールを担当者間で共有し、3か月サイクルを徹底管理してください。

必要な人員・体制

職種 主な関与内容 加算(ハ)・計画書情報加算(Ⅰ)での関与
医師 リハビリテーション指示・カンファレンス参加 必須(説明加算算定時は利用者への直接説明も)
PT・OT・ST 計画作成・実施・カンファレンス参加 必須
看護職員 カンファレンス参加・情報共有 必須
管理栄養士 情報共有 必須(栄養アセスメント実施)
歯科衛生士 情報共有 必須(口腔アセスメント実施)
介護支援専門員 カンファレンス参加・ケアプランへの反映 強く推奨
介護職員 日常生活上の支援方法の伝達・実施 参加推奨

同時算定の可否(重要ルール)

加算の組み合わせ 同時算定 根拠・備考
通所リハ加算(ハ)+栄養改善加算 不可 (ハ)に包括されるため
通所リハ加算(ハ)+口腔機能向上加算 不可 (ハ)に包括されるため
リハマネ加算+科学的介護推進体制加算 可 LIFE提出を3か月サイクルで統一して管理
老健:計画書情報加算(Ⅰ)+(Ⅱ) 不可 どちらか一方を選択
老健:計画書情報加算(Ⅰ)+栄養マネジメント強化加算+口腔衛生管理加算(Ⅱ) 可(必須) (Ⅰ)の算定には両加算の同時算定が要件

補足:リハ・栄養・口腔の一体的取組については、リハ・栄養・口腔一体的取組の解説記事もあわせてご参照ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. リハマネ加算・計画書情報加算は3サービスで何が違うのですか?

加算の名称・単位数・区分数が異なります。老健は月額固定の「計画書情報加算(Ⅰ)53単位/(Ⅱ)33単位」、通所リハは利用開始からの期間で単位数が変わる「加算(イ・ロ・ハ)」、訪問リハは月額固定の「加算(イ)180単位/(ロ)213単位」です。通所リハのみ(ハ)区分(口腔・栄養一体的取組)が存在します。

Q2. 通所リハの加算(ハ)は何が特別なのですか?

口腔・栄養のアセスメントとLIFE提出を含む、リハ・口腔・栄養の一体的取組を評価します。最も単位数が高い区分ですが、栄養改善加算および口腔機能向上加算との同時算定はできません。管理栄養士・歯科衛生士の参加も必要です。

Q3. 老健と通所リハの両方のサービスを同一事業者が運営している場合、両方の加算を算定できますか?

老健と通所リハは別の指定サービスです。それぞれのサービスごとに要件を満たせば、各サービスの利用者に対して各加算を算定することは可能です。ただし、同一の利用者が両サービスを同時に利用することはありませんので、算定が重複することはありません。

Q4. 医師の関与は具体的にどのような形が求められますか?

すべての区分でPT・OT・STへのリハビリテーション指示が必要です。医師説明加算(+270単位)を算定する場合は、計画書に関与した医師が利用者・家族に対してリハビリテーション会議等の場で内容を説明し、同意を書面で取得することが必要です。3か月に1回以上の計画見直しに合わせて説明・同意を行えば、その後3か月間は毎月算定できます。

Q5. LIFE提出を1か月忘れた場合はどうなりますか?

提出を失念した月については、当該月の加算算定の根拠が失われる可能性があります。ただし、LIFEのフィードバック情報を活用してケア計画を見直した場合は算定可能な特例があります(Q&A Vol.1)。3か月ごとの提出スケジュールを事前に管理表等で管理し、提出漏れを防ぐことが重要です。LIFEの基本的な使い方はLIFEシステム活用ガイドもあわせてご参照ください。

Q6. リハビリテーション計画書は標準様式でなければいけませんか?

原則として厚生労働省の標準様式(別紙様式2-2-1・2-2-2)を使用します。ただし、「リハビリテーション、栄養、口腔に係る実施計画書(別紙様式1-1)」を用いると、リハ計画書・栄養ケア計画書・口腔機能向上サービス計画書をまとめて1枚の様式で代替できます。通所リハ加算(ハ)算定施設では、業務効率化の観点から別紙様式1-1の活用を検討してください。

Q7. 科学的介護推進体制加算とリハマネ加算は同時に算定できますか?

同時算定できます。両加算ともLIFEへの情報提出が求められますので、3か月サイクルの提出スケジュールを統一して管理することで業務負担を軽減できます。詳しくは科学的介護推進体制加算の解説記事もご参照ください。

Q8. 訪問リハに通所リハの加算(ハ)はありますか?

訪問リハビリテーションのリハマネ加算には(イ)・(ロ)の2区分のみで、(ハ)区分は存在しません。通所リハとの混同に注意してください。なお、医師説明加算(+270単位)は訪問リハでも上乗せ算定が可能です。

Q9. 訪問リハの診療未実施減算とは何ですか?

訪問リハでは、事業所医師が自ら利用者を診察してリハビリテーション指示を行うことが原則です。事業所医師が自ら診察しない場合は50単位の減算(診療未実施減算)が適用されます。ただし、適切な研修を修了した事業所外の医師から情報提供を受けた場合は減算を回避できます。令和6年度改定時点では、研修要件について3年間の猶予措置が設けられています。

関連記事:リハマネ加算と合わせて算定を検討したい加算として、ADL維持等加算や個別機能訓練加算(Ⅱ)もご参照ください。また、口腔・栄養加算の全体像は口腔・栄養加算まとめページで確認できます。

参考文献

  • 老老発0315第2号・老高発0315第2号・老認発0315第2号(令和6年3月15日)「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について」
  • 老老発0315第4号(令和6年3月15日)「科学的介護情報システム(LIFE)関連加算に関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」
  • 「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(告示第95号)
  • 令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(令和6年3月15日)
  • 令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.7)(令和6年度)
  • 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」